大阪府の定期報告において、特定行政庁は「大阪市、豊中市、堺市、東大阪市、吹田市、高槻市、守口市、枚方市、八尾市、寝屋川市、茨木市、岸和田市、箕面市、門真市、池田市、和泉市、羽曳野市」と、それ以外の市町村を担当する「大阪府」の計18あります。

大阪府内の特定行政庁は、統一的に円滑な制度の運用を図るため、一般財団法人大阪建築防災センターを創設し、定期報告の窓口業務等をこの防災センターに委託しています。その為、大阪府下の定期報告対象物件の報告書は「特定建築物「建築設備」「防火設備」の3種類すべて、(一財)大阪建築防災センターへ提出する形となります。

対象となる建築物

定期報告の対象となる建物の用途や規模は、以下のボタンよりご確認いただけます。
大阪府内 対象建築物一覧表
平成28年6月施行の法改正により、これまで大阪府で指定した基準と混ぜ合わせる形で条例、施行細則の改正が行われています。

大阪府では比較的小規模な建物でも対象になっており、また同時に建築設備の検査報告が対象外となっているものが少ないため、小規模であっても学校や共同住宅以外の用途では、「特定建築物」「建築設備」「防火設備」の3種類の報告が必要になってくるケースが出てきます。

個室ビデオ店等

特に注目すべき項目として、「遊技場」用途の中に「個室ビデオ店等」という用途が定期報告の対象となっているところです。200m2を超えるものとなっており、小規模な店舗でも対象となります。また避難階にのみにその用途がある場合も定期報告の対象となりますので、通常1階が避難階とすれば、1階に入居しているテナントに「個室ビデオ店等」に該当するお店が入っていると、所有者・管理者は定期報告をしなければなりません。
これは、2008年10月に大阪市浪速区で起きた「大阪個室ビデオ店放火事件」を受けて、定期報告の対象として追加されました。

※「個室ビデオ店等」とは、個室ビデオ店、カラオケボックス、インターネットカフェ、漫画喫茶、テレフォンクラブを指します。

サービス付き高齢者向け住宅

法改正により政令で定期報告の対象と定められた要件のなかに「高齢者・障がい者等の就寝の用に供するもの」という内容が出てきます。大きな括りでは「共同住宅」に含まれますが、平成23年10月から登録が始まった「サービス付き高齢者向け住宅」がこれに当たります。俗に言う「サ高住」は、高齢者の方が生活しやすいように改修された建物で、合わせて福祉サービスも受けることができます。
このサ高住の登録数において、大阪府は全国トップの23,051戸(595棟)となっています。(※平成29年4月末時点)「サ高住」用途は一般の「共同住宅」用途に比べ、規模の小さな建物も対象になりますし、また防火設備検査報告の対象にもなりますので注意が必要です。

検査対象となる建築設備

大阪府の建築設備定期検査で、検査対象となる建築設備は「機械換気設備」「機械排煙設備」「非常用の照明装置」の3つです。「給水設備及び排水設備」の検査は、検査対象から外れています。

報告期限

例年、4月1日~12月25日までとなっています。曜日の関係上1、2日ずれることはあります。
4月1日~8月末日までに報告書を提出する場合、報告書提出時に必要となる大阪建築防災センターの「支援サービス料」が早期割引で1,000円割引されます。どうしても提出期限間際に報告が集中するため、それを緩和する目的もあってこのような取扱をしています。

年末の期日までに報告がなかった物件につきましては、翌年の1月下旬~2月中旬頃に「督促状」が送付されます。遅れたとしても年度内には報告するようにしましょう。

報告率(提出率)

大阪府内の定期報告の提出状況を見てみましょう。平成29年11月30日に開催された定期報告制度説明会の資料によると、

特定建築物
  • 平成26年度・・・79.7%(対象用途:病院、児童福祉施設等、遊技場、飲食店、混合用途他)
  • 平成27年度・・・73.9%(対象用途:共同住宅)
  • 平成28年度・・・79.3%(対象用途:学校、ホテル・旅館、事務所他)
  • 建築設備
  • 平成28年度・・・77.5%
  • 防火設備
  • 平成29年度が初回。
  • 初年度ということもあり、報告率は低くなると予測されます。

    昇降機等
  • 平成28年度・・・97.0%
  • 上記のように、昇降機等を除くと約7~8割の報告率となっています。防火設備の定期報告は、法改正後の初回ということで低くなることが予測されます。対象物件は6,000件程度とされていますが、行政側も全ての建築物の防火設備状況を把握しているわけではない為、案内通知を可能性があるものに一斉に送っている市や、一方で対象設備の設置がわかっているものにだけ送っている市があるようです。その為、報告対象になるが案内通知が届いていないケースや、逆に対象設備の設置がないのに案内通知が届いているケースもあります。
    しばらくは、報告状況に加え、対象外届の状況なども合わせて現状把握していき、徐々に報告率も向上してくるものと思われます。

    防火設備の定期検査について

    平成28年6月施行の法改正で新設された「防火設備」の定期検査は、平成29年度より開始されます。
    平成29年5月~6月頃に、定期報告の案内通知が所有者・管理者宛に届きます。今年度より初めてスタートしますので、今一度対象となる防火設備が設置されているかどうかお確かめ下さい。
    参考「防火設備の定期検査とは」

    報告書様式

    報告書は、大阪府独自の様式となっており、以下のページよりダウンロードができます。
    大阪府様式 ダウンロードページ

    大阪府様式は、法改正等の関係もあり何度も変更・修正がされております。原則最新年度の報告書様式で報告しなければなりませんので、前回作成したデータがあっても、新たにダウンロードしたデータに移行しなければなりません。

    和泉市の対象物件の報告をする場合は、和泉市の条例で定められた項目の調査結果も合わせて報告しなければいけませんので、和泉市様式の添付を忘れないようにしましょう。

    提出に関する注意点

    原則、受付窓口の(一財)大阪建築防災センターへ直接報告書を提出します。混雑時などは数時間以上の待ち時間が発生することもあり、預かり受付も行っています。この場合、郵送でのやり取りが可能ですが、事前相談等の手続きを踏む必要がありますので、事前に問い合わせてから行いましょう。
    預かり受付 案内ページ

    支援サービス料(旧:指導手数料)

    大阪府では、報告書提出の際に(一財)大阪建築防災センターに対して「支援サービス料」という手数料が必要になります。主に、報告書作成支援や調査・検査内容へのアドバイス、行政取り次ぎを行ってもらえます。支援サービスを受けないという選択もできますが、受けない場合の詳細について確認シートで内容を了承する形となっています。
    定期報告の支援サービス料

    報告書類の保存管理

    報告書類は、報告書3部、概要書1部提出です。

    調査・検査者用の控えはその場で受付印を押印し返却してもらえますが、報告者用の控えは「報告書(第一面)~(第四面)」と「調査結果書以下」に分けられ、「報告書(第一面)~(第四面)」部分が一旦特定行政庁に送られます。そして後日、審査結果や報告済証シールと合わせて郵送されてきます。このタイミングが提出日から約1~3ヶ月程度後になる為、「報告書(第一面)~(第四面)」と「調査結果書以下」がバラバラになってしまうケースが多数見受けられます。次回の調査・検査報告の為にも、バラバラにならないように報告書一式を保管するようにして下さい。

    提出窓口へのアクセス

    一般財団法人 大阪建築防災センター
    大阪府大阪市中央区谷町3-1-17 高田屋大手前ビル3階
    (地下鉄「谷町四丁目」からすぐ)
    受付時間:月曜日~金曜日 午前9:15~午後4:30
    電話06-6943-7275(定期報告部直通)

    昇降機等の定期報告について

    大阪府下の昇降機等、遊戯施設の定期検査報告は「一般社団法人近畿ブロック昇降機等検査協議会」が窓口となります。
    近畿ブロック昇降機等検査協議会 定期検査報告

    【用語】

    特定行政庁とは・・・
    建築主事を置く地方公共団体のことで、建築行政における確認申請の提出先と言えばわかりやすいかと思います。すべての市町村に建築主事が置かれているわけではないので、小さい市町村では、特定行政庁は府や県となります。

    建築主事とは・・・
    建築確認を行うために置かれる公務員のことです。現在、建築確認業務は、建築基準適合判定の資格をもつ民間検査機構にも開放されています。

    ↑上記に戻る

    LINEで送る